糖尿病
日本人の10人に1人は糖尿病になる可能性があります
糖尿病は、人工透析(腎不全)や失明の一番の原因です。
他にも感染症をおこしやすくなるため、肺炎や足の感染などをおこします
長期的には血管を痛めるため、早めに発見して適切な治療が欠かせません
糖尿病においては、自己判断による治療の中止が、最も予後を悪くしてしまう原因です。
専門医とかかりつけ医を利用しながら、適切な治療を我慢強く続けることが大切です
<診断>
大雑把に
空腹時の血糖 126mg/dl 以上
ご飯に関係なく血糖が 200mg/dl 以上
HbA1c 6.5%以上
が2つ陽性なら糖尿ですが、1つでも陽性なら糖尿病の可能性があるため医療機関の受診が必要です
<症状>
糖尿の初期は症状がありません。放置したまま時間が経てば合併症による足のしびれや足の感覚がにぶくなる、尿検査異常、などで見つかることもあります
一般的には
多尿、口が渇いて水を飲む、疲れやすい
体重減少(意外かもしれませんが減少するのが特徴です)
時々、おしっこに泡がたつと糖尿病ですか?と聞かれますが、初期の糖尿と尿の泡は関係がないようです
家族(血縁)に糖尿病の人がいれば、糖尿病になりやすい体質と言えます
<治療目標>
他の合併症(コレステロール、血圧、中性脂肪、体重)などの状況によって目標はことなりますが、
HbA1c 6.5未満
空腹時血糖 130未満
食後血糖 180未満 ならまずまずと言えます
<生活改善>
運動と食事です
食事についてはカロリー制限よりも低炭水化物が良いとする意見もでてきていますが結論は先になりそうです。炭水化物の制限し過ぎには注意する必要があります。
運動は、「すこしきついくらい」の運動(歩行も良いのですが、ジョギングまでできると更に良いですね)を15-30分を1日2回、1週間に3日以上が目標です。食後1時間後くらいに運動するのが効果的なようです。
ただし、血糖値が高すぎる人が急に血糖を下げると失明や腎不全が悪化することがあるため主治医と相談してからにしましょう
<治療>
飲み薬で開始されることが多いですが、
糖尿病のタイプや合併症などによってはインスリン注射から開始になること があります(インスリンは血糖を下げる体のホルモンです)
インスリンを出す薬
アマリール、グリミクロン、オイグルコン、スターシス など
糖分の吸収を抑制して血糖値の上がりをおさえる薬
グルコバイ、ベイスン
インスリンが作用しやすいようにする薬
メルビン、アクトス
糖尿の治療中には薬が効きすぎて低血糖症状がでることがあります
目の前がくらくなり、冷や汗がでる、意識がボーッとする
その時は、ブドウ糖や砂糖などを摂取して下さい
<糖尿病の合併症>
網膜症(目):糖尿の治療を開始する前に眼科の検査が必要です
治療中も少なくとも年に1回は眼科受診が奨められています
腎症 :尿検査を行い、悪くなる前に治療をしましょう
神経症:両足のしびれ、疼痛、感覚低下、などがあります
熱さを感じ取るのが難しくなるので、ヤケドしても気付かないこと があります
足の病変:足を清潔にします。水虫から感染が広がることがあります
動脈硬化:心臓、脳血管障害(脳卒中)、
足の血管がつまる(歩くと足が痛くなる)
そうならないように、早めに治療をしましょう