皮膚の感染症(できもの、おでき)
①せつ、よう
毛穴を中心にして赤くはれるものを「せつ」、「せつ」が周りに広がったものを「よう」と呼びます。黄色ブドウ球菌という皮膚に元々いる菌が原因となっていることから、皮膚の清潔に保つことが大切です。糖尿病の方などでは広がって「せつ」になりやすいようです。膿が出て良くなることもありますが、広がる場合には切開などで膿を外に出してあげる必要があります。
②丹毒
皮膚が赤く腫れて痛みます。周りの正常皮膚との境目がはっきりしているのが特徴で、顔面に多い病気です。A群溶連菌が原因として多く、治療は点滴の抗生物質が奨められますが、内服治療も可能です。
③蜂窩織炎
丹毒同様赤く腫れて痛みますが、丹毒より深いところまで炎症が波及しているため正常皮膚との境目が分かりにくく固く触れることが多い病気です。抗生物質による治療が行われますが、膿がたまる場合には切開が必要です。足の水虫などが原因となることがあり、同時に水虫(白癬菌)治療が必要です。炎症の程度によっては入院治療が奨められます。
④粉瘤(ふんりゅう、アテローム)
にきびの親玉みたいなものです
背中、おしり、耳の周りなどにできます
少しずつ大きくなりますが、感染を起こしやすいです
感染すると赤く腫れて、ヒリヒリします
放っておくと膿み(うみ)が溜まり、自壊します
感染がない間に摘出してしまえば小さな傷で済みます
感染の初期であれば抗生物質で治ることもありますが、この時期に医療機関を受診してくれる人はマレです。
感染して痛みが強い場合には、膿を出して感染を落ち着かせる必要があります(切開を要することもあります。切開すると痛そうですが、切開の前より痛みが減ったと言われる方が、ほとんどです)
感染している場合は、治癒するまでに2-3週間かかります(普段通りの生活のまま治療が可能です)
感染が落ち着いても、粉瘤自体が残っていると感染を繰り返す場合があるので粉瘤の摘出が奨められます
しかし、痛みが過ぎれば、医療機関を受診する真面目な方は多くありません、、、。