胃がん
長らく、日本人の「がん」死因でトップだった「がん」です。
今でも、がんの発生の中では、「胃がん」が最多です。(胃がんに、なる人は変わっていないが、死ぬ人は減っている)
胃がんの原因にヘリコバクターピロリがあげられます。
ピロリ菌は、胃酸の中でも生きられる細菌で胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因にもなります。日本人は先進国の中でピロリ菌を保有している人が多く、3歳までに親から感染することが多いようです。ピロリ菌がいなければ、胃がんの発生リスクはかなり減りますので、ピロリ菌がみつかれば除菌が奨められます。
「胃がん」の診断のために最も大切な検査は胃カメラです。
「胃がん検診」として、バリウム検査を受けたことのある方も多いと思います。
現在は、バリウム検査に代えて、ヘリコバクターピロリ菌などの血液検査が行われることもあり、「胃がん」の疑いがあれば胃カメラを行います。
症状としては、お腹の痛み、腹痛などがあります。体重が減ったり、吐気、貧血などは病状が進行した場合に出現します。
治療は、
早期胃がんでリンパ節の転移がなさそうであれば、胃カメラでの「がん」切除を行うことがあります。手術に比べて、体の負担は少なく、治療効果は同等と考えられています。
胃カメラだけでは、リンパ節の転移があるかないかは分からないため、胃カメラで「がんが大きい場合」「潰瘍が深い」「顔つきが悪そう」などがあれば手術を奨められます。
手術では胃とリンパ節を切除します。
胃を3/4程度切除することが多いのですが、他に転移がないような「胃がん」であっても、できる場所によっては胃を全部切除することがあります。
手術の結果、胃がんが深く入り込んでいたり、リンパ節の転移があった場合には、再発の危険性を減らすために、抗がん剤治療が行われます。