水ぼうそう(水痘)のウィルス(水痘・帯状疱疹ヘルペスウィルス)は、一度体内に侵入すると無症状でも神経の中で生き延びて、ストレスや過労、免疫の低下、紫外線などの刺激で再活性化します。
その時に、体の片側に帯状の赤いぶつぶつ(赤斑や水疱)が出現します。
痛みを伴うことがあり、ぶつぶつが出る前やぶつぶつが出ない場合、帯状疱疹が治った後にも痛みが続く場合があるため注意が必要です。
早め(ブツブツがでてから3日以内)に抗ヘルペス薬を使用することで、
治りを早くしたり、
痛みの出現を抑えることが可能です。
始めのころの痛みには通常の消炎鎮痛剤で治療が可能ですが、
帯状疱疹の2割の方は、数か月~数年にわたって痛みが続き
(ピリピリした痛みや触っただけで激しい痛みが生じる)
通常の消炎鎮痛剤の効果がみられないこともありました。
痛みの原因は、薬を飲めば治るものではありませんが、
痛みを抑え苦痛を少なくすることが可能です。
帯状疱疹後に長引く痛みに対して、
最近ではリリカという新薬によって痛みを減らせる方が増えてきています。
リリカには、めまい、むくみ、眠たくなる、などの副作用があり、
腎臓の悪い方には使えないため、ご相談ください。
子供の「水ぼうそう」は出席停止ですが、帯状疱疹については意見が分かれるようです。
帯状疱疹も人に移る可能性はありますが、大人ではウィルスに対する免疫を持っている人間が多いため感染が広がることは少ないようです。
ただし、免疫状態の低下した高齢者などでは感染の危険性があります。
水痘ヘルペスは感染力が非常に強く、家族で水ぼうそうが発生した場合、
免疫のない家族の90%が感染を起こすといわれています。
そのため、帯状疱疹については、全てのブツブツがカサブタになるまで出勤停止としているところもありますし、出勤停止は必要ない、と考える人もいるようです。